洋式のトイレリフォームを検討される場合、従来からの手洗い付きタンク式トイレがいいのか、見た目のスマートなタンクレストイレがいいのかと悩まれるでしょう。
時代とともにトイレも進化を続けており、せっかくリフォームするなら性能の良いものをとお考えになるかもしれません。長い付き合いになるトイレ選びは、ご自分の暮らしにあったトイレを選びたいものです。
こちらの記事では、現在も多くのご家庭で使われている手洗い付きタンク式トイレのメリットやデメリットについて解説します。
また、「手洗いタンクからの水はキレイなのか?」「タンク式トイレのお掃除方法は?」といった疑問にもお答えしていきましょう。
手洗い付きタンク式トイレとは?
手洗い付きタンク式トイレとは、タンク上部の水栓から出る水で手洗いした水と給水管からの水を、タンク内に一定量ためて便器の洗浄に再利用するトイレです。
1960年前後から普及し始め、今も多くのご家庭で利用されています。
2000年ごろからは、見た目のスマートなタンクレスタイプのトイレに人気が出始め、リフォームの際にはどちらがいいのか、違いは何なのかと悩まれる方も多いでしょう。
手洗い付きタンク式トイレについて、タンクレストイレと比較しながら確認していきます。
手洗い付きタンク式トイレのメリットとデメリット
手洗い付きタンク式トイレのメリット・デメリットについて見ていきましょう。
メリット
メリットには次のようなものがあります。
・本体が安い
根強い人気があり多くのご家庭で利用されているため、たくさんの商品が販売されており、本体を安く購入可能です。また、トイレ内に手洗器を別に設置する必要がなく、費用を抑え、工期も短くてすみます。
・トイレが広く使える
トイレ内に別の手洗いスペースを設ける必要がないため、トイレ内を広く使えます。
タンクレストイレは、タンク付きトイレよりも一回り大きいものもあり、比較の際にはサイズもしっかり確認が必要です。
・水圧に影響されない
タンクレストイレは、マンションの高層階などでは水圧が低く、「排水されにくい」「つまりやすい」などのトラブルもあります。
タンク付きトイレであれば、高層階や配管の古いトイレであっても、水圧に関係なくトイレをさまざまな場所に設置可能です。
・停電時でも使える
タンクレストイレは、給水管からの水の量を電子制御でコントロールして排水するシステムであるため、停電時には使えません。
一方、タンク付きトイレは電気とは関係ないため、停電時でも使えます。また断水時であってもタンクに水がたまっていれば、一度はトイレを流せるので、災害時でも安心です。水のストックを準備していれば、タンクに水を足して対応することも可能です。
・リフォームの費用が安い
タンクレストイレは、便器や便座などすべてが一体化したトイレであり、温水洗浄便座(ウォシュレット)が故障した時にはトイレをまるごとセットで交換する必要があります。タンク付きトイレであれば、便座のみ部分交換ができリフォーム費用を抑えられるでしょう。
デメリット
デメリットには次のようなものが考えられます。
・水道代がかかる
タンクレストイレは1回に5リットルほどの少量の水で排水でき、高い節水効果が期待できるのが大きなメリットです。
一方、タンク式トイレでは、1回流すのに約3倍の15リットルほどの水を必要とし、水道代が高くつきます。
・連続して流せない
タンク式トイレは、タンク内に一定量の水をためて排水に使うため、水がたまらないと連続して水が流せないこともあります。朝の準備などで家族が次々トイレを使う場合には、水がたまるのを少し待たなければならないこともあるでしょう。
・小さな子供には使いにくい
手洗器はタンク上に設置されており、小さいお子さんには使いにくいかもしれません。
足台を準備したり、別の場所で洗うようにするなどの工夫が必要です。
また、小さなスペースでの手洗いであるため、水が飛び散りやすくなります。
・掃除に手間がかかる
タンク付きトイレは便座との結合部など隙間が多い構造のため、掃除に手間がかかります。
また、タンク内も蓋を開けて掃除をするひと手間が必要です。
手洗い付きタンク式トイレの水はキレイなの?
手洗い付きタンク式トイレで手を洗う時、「この水ってキレイなのかな?」と疑問に思われたことはありませんか。
そんなタンク付きトイレの水の疑問にお答えします。
水栓からの水は水道水
タンク上部の水栓から出る水は、洗面所やキッチンと同じ水道水です。手洗いには全く問題のない水です。
タンク式トイレは、手洗い後の水をタンク内に一定量ためて排水に再利用するため、タンク内の水はきれいなものではありません。
飲用には適さない中水
地域によっては、使用した水道水や雨水を再生処理した「中水」が手洗いの水に使用されていることもあります。中水は水洗トイレや工業用水に利用される水で、手洗いには全く問題ありませんが、飲用は控えましょう。
手洗い付きタンク式トイレのお掃除方法
手洗い付きタンク式トイレのお掃除方法についてご紹介しましょう。
タンクの外側と内側のお手入れが必要です。
タンク外側
タンク外側や手洗器、水栓はトイレ用中性洗剤や重曹などを使ってお掃除し、最後に水拭きして仕上げましょう。
手洗器は水垢やホコリがたまりやすく、汚れがこびりついてしまうことも。
汚れがひどい場合には界面活性剤や研磨剤が入ったクレンザーや消しゴムを使ってこすると簡単に汚れが落ちます。
ただし、洗剤などがタンク内の水に残るとタンク内の金属の部品を傷める原因にもなり、水漏れのトラブルにもつながるため、水拭きをして洗剤を落とすことをおすすめします。
タンク内側
タンクの蓋を開けて、内側のお掃除される場合には、必ず止水栓を止め柔らかいスポンジで軽くこする程度にしておきましょう。
タンク内は、吐水や止水の機能があり、そのバランスが狂うと水が止まらないなどのトラブルにつながるからです。
便器の黒ずみや匂いが気になり、何とかしたい場合にはタンク内のつけ置き洗いがおすすめです。
酵素系漂白剤やトイレタンク用洗剤を手洗い器の穴に入れた状態で、半日ほど置いておくとタンク内のカビや水垢をスッキリ落としてお掃除できます。
月に一回ほどのお手入れで清潔感のある快適なトイレになるでしょう。
まとめ
こちらの記事では、手洗い付きタンク式トイレについて見てきました。
タンク式トイレには、費用が安く抑えられ、水圧に影響されずに設置できるなどのメリットがあります。近年は災害も増えており、災害時の停電や断水の際にも使えるのは大きな魅力でしょう。
一方で、水道代が高く、小さな子供には使いにくい、掃除に手間がかかるなどのデメリットもあります。
新しいタンクレストイレは、見た目がすっきりしており、高い節水効果があるなどと注目されていますが、タンク付きトイレと比較して、ご自分のライフスタイルに合ったトイレを選んでください。
ハートホームズ長野では、お客様のお悩みやご事情に合わせて、より快適な生活になるリフォームをご提案しております。
豊富なリフォーム経験から、必要な工事を見きわめ、適切な費用での大型の改修工事に多くのお客様にご満足いただいてきました。
長野市の公的補助についても積極的に活用しております。
今の暮らしだけでなく次世代まで見据え、長く住み続けられる家づくりを目指しています。
住まいのリフォームをお考えでしたら、当社にぜひ一度お気軽にご相談ください。