ユニットバスとは
ユニットバスは、防水性の高い素材でできた浴槽、壁、床をあらかじめ工場でユニット化してあるもの。現地に運んで組み立てれば浴室が完成するため、工期が短くなり、費用も抑えられます。基本機能に、ミストサウナや床暖房などのオプションをプラスできるのも特徴。システムバスとも呼ばれます。
ユニットバスというと、賃貸住宅やホテルで見かける浴室とトイレと洗面がセットになったものを考える人も多いのですが、本来の意味は、ユニット工法でスピーディに組み立てられる浴室のことを指します。
お風呂の水漏れを放置するとどうなる?
毎日使用するお風呂ですが水漏れが発生した場合、対処の仕方がわからず、放置してしまう人もいるかもしれません。でも水漏れをそのままにしておくと非常にリスクが高く危険です。
水漏れが続くと、天井、床、基礎にいたるまで建物全体の木材が腐食しシロアリの原因に。とくにシロアリ被害が進み、住宅の土台の木材や柱、梁が劣化してしまうと、耐震強度が不足し地震の際に倒壊の恐れがあります。劣化した木材はカビが発生しやすくなり、浴室にもカビが生える場合があります。
また、水漏れをしている状態で浴槽にお湯をためようとすると、水位が上昇しないため空焚きの状態になり、火災の原因にもなりかねません。
浴室の水漏れの放置は、自宅の安全性や耐久性に大きく影響を与えます。発見したら浴槽の使用をやめて、早めに対処しましょう。
ユニットバス床下の水漏れの原因とは?
ユニットバスの床下の水漏れの原因は、いくつかあります。今回はまずは、水漏れの原因をご紹介していきます。原因を見つけることで、解決策わかるはずです。
蛇口が劣化している
蛇口が劣化しているのは水漏れの原因のひとつ。原因としてあげられる多くは、蛇口と壁をつなぐナットとネジの固定がゆるむことです。10~20年経った浴室の場合、シャワーのパッキンが劣化し、給水管とのつなぎ目から漏水する可能性もあります。パッキンの劣化は徐々に進行するため、水漏れの原因として考えられます。
給水管が劣化している
水漏れの原因のひとつに給水管の劣化があります。給水管の寿命は30年といわれているので、築年数が古い住宅の場合は水漏れのリスクが高くなります。給水管は、床下や壁裏に設置してあるので、発見が遅くなることも。水道のメーターの動きによってある程度判断することも可能ですが、業者に調査してもらうのもよいでしょう。
排水管が劣化している
排水管の劣化により、水が流れにくくなったり、水漏れしたりすることがあります。浴室で排水の匂いが気になる場合は、水漏れの可能性が高いです。給水管の劣化は、水道メーターによりある程度の判断はつくものの、排水管の劣化により水漏れする場合は、判断できません。専用機材や土、床、壁の除去作業が必要。水回り全般に関係することなので、気になる方は業者に依頼しましょう。
シャワーにひび割れがある
シャワーヘッドのひび割れも意外と多い水漏れの原因です。シャワー使用中にヘッドを落としてしまうことや経年劣化でひび割れは起こります。シャワーが使えているから問題ないと思われる方もいるかもしれませんが、水が漏れているのは、素材が破損しているということ。さらに状況が悪化するかもしれないため早めの対処が必要です。
浴室の壁や床にすき間がある
浴室の壁や床の素材の劣化が進み、すき間が空くとそこから水が床下へ漏れることがあります。タイルやパネルの小さなすき間でも水はしみ込み、徐々に漏水していきます。経年劣化や地震によるひび割れやすき間のケースが多いので、定期的にチェックしましょう。
浴槽のひび割れ
浴槽本体のひび割れも水漏れをする原因です。物を落とすことや浴槽の素材に合わない洗剤を使うことでひび割れや亀裂が起こります。また、排水口の栓の劣化による水漏れの可能性もあります。浴槽の不具合が見つかったら、使用を停止し早めに対処しましょう。
床の防水コーティングの劣化
お風呂場の床の防水コーティングが劣化すると、防水機能が落ちて水が漏れる場合があります。物を落としたり、傷がついたりと使っているうちに塗膜がはがれます。素材がむき出しになった部分が錆びると穴があくことも。床下の水漏れに発展します。
ユニットバスの水漏れの解決方法と修理工事の費用目安
ユニットバスの水漏れは、修理や交換により解決する方法があります。ここからは、原因別に解決方法や修理工事の費用の目安を解説。劣化の内容や、修理の部品、交換商品のグレードによっても費用は変わりますので、不明な点は施工会社に相談しましょう。
【蛇口の劣化】パッキンの交換または蛇口の交換
蛇口の劣化による水漏れの場合は、パッキンを新しいものに交換すれば解決できます。パッキンは、ホームセンターでも購入できますが、自分で修理するのが不安な方は、業者に依頼しましょう。工事を依頼する場合は、費用相場は1万円ほどです。また、蛇口自体が劣化している場合は、交換が必要です。蛇口のグレードにもより、工事費を入れて5万円~料金がかかります。
【給水管の劣化】場合によっては給排水全体の入替え
給水管の水漏れは、劣化部分や範囲、規模により工事の内容や規模が大きく変わります。給水管は、壁裏や床下にあるので、修理箇所が点検しにくいのも難点です。給排水管の寿命は30年といわれているので、耐用年数が過ぎているようなら、給排水管の全体入替を検討するのもよいでしょう。給排水管全体の取り換え工事の費用相場は、40万円程です。パッキンの交換のみなど、細かな部品交換であれば1万円程の費用がかかります。
【排水管の劣化】部品の交換
排水管の劣化も、程度により修理の規模や費用は変わります。接続部のナットのゆるみ、パッキンの老朽化の場合は、部品交換が必要。部品交換であれば1万円程度の費用です。
排水管自体にひび割れが生じて、水漏れする場合には、部分的な排水管の交換が必要となり2万円~4万円程の費用が相場です。給水管同様、耐用年数を30年以上超えた場合は、給排水管全体の取り替をおすすめします。
【シャワーのひび割れ】パッキンの交換
シャワーの水漏れの場合は、パッキンや部品交換で解決できます。パッキンの交換であれば、1万円程度の費用で施工できます。シャワーヘッド自体にひび割れがある場合は交換が必要。費用相場は3万5千円~4万円です。追加でシャワーホースを交換する場合は、3千円~1万円程度の価格になります。
【浴室の壁や床のすき間】コーキング
浴室の壁や床のすき間は、コーキングをすれば解決します。ホームセンターでコーキング剤を購入してDIYできますが、自分でやるのが不安な方は業者に依頼しましょう。工事を依頼する場合には、1万円前後の費用がかかります。
【浴槽のひび割れ】浴槽の交換またはユニットバスの交換
浴槽のひび割れによる水漏れは、ユニットバスを交換することで解決します。浴槽のみの交換であれば、20万円前後で修理工事が可能です。浴槽がひび割れをしている場合は、浴室自体も劣化している可能性があるので、さまざまな箇所に水漏れがないかチェックするとよいでしょう。
住宅の築年数が、20~30年であれば浴室全体を交換することも検討してみてください。一部分ごと交換していくより、一気に交換する方が工事期間もかかりませんし、工事費も安くなります。ユニットバスの交換費用は、70万円からが相場になります。
【床の防水コーティングの劣化】塗装工事
お風呂の床の防水コーティング劣化による水漏れは、塗装工事により解決できます。浴室のグレードや広さにもよりますが、費用相場は7万円からになります。
浴室の水漏れはDIYできるのか?
ユニットバスの床下水漏れは、たとえばパッキンの交換やちょっとしたひび割れ、すき間であれば、DIYが可能です。専門知識がない場合、修理できたと思っても表面的な部分だけで、水漏れが解決していないかもしれません。解決しないまま故障を放置しておくと、水漏れがさらに進行し、火災の原因やシロアリによる被害にあう可能性も。追加で工事業者に依頼すれば余計に金額がかかるはずです。DIYは費用も安く済みますが、専門性のない方にはおすすめできません。
ユニットバスの床下水漏れは業者に頼むのが確実
ユニットバスの床下の水漏れは、専門業者に頼むのが確実です。経験豊富なプロであれば、水漏れの原因を突き止めるのも早く、最適な修理方法と確実な工事ができます。今後水漏れの危険性がある場所など不明な点もチェックできるので安心です。
修理は、住宅を建てた工務店やリフォーム会社、水漏れ専門会社に依頼するという方も多いと思いますが、大掛かりな水漏れなどであれば、「水道局指定工事店」を探して依頼するのもおすすめ。水道局で基準を守った適切な工事ができると認定された業者なので安心です。
ユニットバスの床下水漏れに気がついたらやるべきこと
ユニットバスの水漏れの原因や解決法はわかりましたが、業者に依頼する場合すぐに修理対応が出来るわけではありません。お風呂の水漏れを発見したら、まず何をやるべきかを解説していきます。万が一に備えて、対処法を知っておきましょう。
お風呂の使用を中止
まずは、お風呂の使用を中止します。水漏れの原因は、すぐには特定が難しいため、これ以上水を使わない様にしましょう。同時に給水管の元栓をしめておくと、住宅への給水が止まるので被害が大きくなりにくいです。
水漏れ箇所のそばにある家具や家電を移動
ユニットバスの下の階に部屋がある場合は、床下の水漏れの影響が考えられます。水漏れ箇所のそばにある家具や家電は移動させましょう。とくに、家電のコンセントは、注意してください。コンセントやコンセントに触る手が水に濡れていないか確認しましょう。漏電が発生している可能性もあります。まずは自身の安全の確保を優先してください。
業者に相談
上記二点を完了させたら、安心して工事を依頼できる専門業者に連絡をとります。業者選びは慎重にする必要があるため、とっさに探すことは困難です。日頃からトラブルがあった際に、どの会社に連絡をするべきか探しておくのをおすすめします。まずは、住宅を施工した会社に連絡するのもアリですよ。
浴室リフォームの施工事例
浴室と洗面所のリフォームをした施工事例です。いろいろなショールームに出かけられて、それぞれの特徴をしっかり理解した上でリフォームをされています。ホテルライクなバスルームは仕上げを細部までこだわりました。
どの職人も丁寧に作業をしたことで、「予想以上の素敵な空間に仕上がった」とお客様によろこんでいただけました。
(長野市 ハートホームズ長野 施工事例より)
ユニットバスの床下水漏れは日々の予防も必要|まとめ
ユニットバスの床下の水漏れはあらゆる原因が考えられます。部品自体の劣化は避けられませんが、日々のこまめな掃除や丁寧な使い方で原因を防ぐことは可能です。いざ水漏れが起きたとき、どの業者に連絡すればよいのかを考えておきましょう。
インターネットで検索すれば、水道局指定工事店やリフォーム会社、施工会社を探すことができます。無料でもらえるカタログやお客様の声、コラム、サービスなどもよく見てみましょう。施工会社に行く前に、質問などは店舗に電話をし、スタッフに問合せすることも大切。概要や工事内容を確認し見積もりをとりましょう。安心して任せられる会社を探して、確実に修理をしてください。
ぜひこの記事を参考にしてみてくださいね。